伊香保風吹く日吹かぬ日ありと言へど
我が恋のみし時なかりけり
- 歌の意味
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伊香保の風には吹く日と吹かない日があるというけれど、私の恋だけは止む時がないことだ。
- 鑑賞
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巻第十四 東歌 3422
詞書は前の歌に続き「相聞」
伊香保の風には吹く日も吹かない日もあるが、自分の恋心だけは絶え間なく続くとうたう歌である。気まぐれな山風と、止むことのない恋との対比が鮮やかである。
上野国歌の一首である。伊香保の山から吹きおろす風は強く知られ、土地の人々にとって身近な自然であった。
作者は未詳である。東歌は東国の人々の間でうたわれた歌とされ、方言をまじえた素朴でおおらかな表現が特色である。
初句「伊香保風」は伊香保の山から吹きおろす風で、伊香保の歌が続く。
二句「吹く日吹かぬ日」は吹く日と吹かない日と、対照的な語を並べた句である。
三句「ありと言へど」は字余りの句で、「ど」は逆接である。
四句「我が恋のみし」の「し」は強意で、自分の恋だけはと風と対比させる。
結句「時なかりけり」の「けり」は詠嘆で、止む時がないことよと結ぶ。武蔵国歌の第三千三百七十九首の「時なきものを」と同じ発想である。
いかほかぜ:伊香保の山から吹きおろす風
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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伊香保嶺に雷な鳴りそね我が上には 故はなけども子らによりてぞ
- 次の歌
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上つ毛野伊香保の嶺ろに降ろ雪の 行き過ぎかてぬ妹が家のあたり