花散らふこの向つ峰の乎那の峰の
ひじにつくまで君が代もがも
- 歌の意味
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花の散るこの向かいの峰の乎那の峰が、低くなって洲につくまで、あなたの命が長く続いてほしい。
- 鑑賞
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巻第十四 東歌 3448
詞書は前の歌に続き「雑歌」
向かいに見える乎那の峰がすり減って水際の洲につくほどの長い年月まで、あなたの命が続いてほしいと祝う歌である。山が低くなるまでという大きな時間の尺度で、相手の長寿を祈っている。
雑歌の一首である。乎那の峰は遠江国の浜名湖北岸の尾奈山とする説がある。長寿を祈る寿歌として知られ、宴席でうたわれたとみられる。
作者は未詳である。東歌は東国の人々の間でうたわれた歌とされ、方言をまじえた素朴でおおらかな表現が特色である。
初句「花散らふ」は花が散るの意で、「この」と続けて目の前の峰を導く。
二句「この向つ峰の」の「向つ峰」は向かいの峰で、字余りの句である。
三句「乎那の峰の」は乎那の峰で、浜名湖北岸の山とする説がある。
四句「ひじにつくまで」の「ひじ」は洲、泥土の意とされ、峰が洲につくまでという長い時をいう。
結句「君が代もがも」の「代」は寿命、「もがも」は願望で、長寿を祈って結ぶ。
むかつを:向かいの峰
ひじ:洲、泥土の意とされる
よ:寿命、一生
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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草蔭の安努な行かむと墾りし道 安努は行かずて荒草立ちぬ
- 次の歌
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白栲の衣の袖を麻久良我よ 海人漕ぎ来見ゆ波立つなゆめ