恋しけば来ませ我が背子垣つ柳
末摘み枯らし我れ立ち待たむ
- 歌の意味
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恋しいなら来てください、あなた。垣根の柳の枝先を摘み枯らしてしまうほど、私は立って待っていよう。
- 鑑賞
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巻第十四 東歌 3455
詞書「相聞」
恋しいなら来てほしい、垣根の柳の枝先を摘み尽くして枯らしてしまうほど立ち続けて待っていようという女性の歌である。待ちわびて無意識に柳の芽を摘んでしまう仕草に、切ない思いがよく表れている。
本歌から再び相聞の部となる。武蔵国歌の第三千三百七十六首と同じ初句「恋しけば」で始まる。
作者は未詳である。東歌は東国の人々の間でうたわれた歌とされ、方言をまじえた素朴でおおらかな表現が特色である。
初句「恋しけば」は恋しいならばの意の東国方言で、第三千三百七十六首と同じ初句である。
二句「来ませ我が背子」は来てくださいあなたの意で、二句切れである。
三句「垣つ柳」の「垣つ柳」は垣根の柳で、「つ」は「の」にあたる古い格助詞である。
四句「末摘み枯らし」の「末」は枝先で、それを摘んで枯らしてしまうことをいう。
結句「我れ立ち待たむ」は立って待っていようの意で、「む」は意志である。
うれ:枝先
やぎ:柳の古い言い方
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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庭に立つ麻手小衾今夜だに 夫寄しこせね麻手小衾
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うつせみの八十言のへは繁くとも 争ひかねて我を言なすな