高麗錦紐解き放けて寝るが上に
あどせろとかもあやに愛しき
- 歌の意味
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高麗錦の紐を解き放って共に寝ているうえに、さらにどうしろというのか、たまらなくいとしい。
- 鑑賞
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巻第十四 東歌 3465
詞書は前の歌に続き「相聞」
紐を解いて共寝をしているのに、このうえどうすればよいのかと思うほど相手がたまらなくいとしいとうたう女性の歌である。満たされてなおあふれる恋心を、もどかしげな問いかけで表している。
相聞の一首である。高麗錦は朝鮮半島の高麗から伝わった錦で、紐にかかる枕詞として用いられる。
作者は未詳である。東歌は東国の人々の間でうたわれた歌とされ、方言をまじえた素朴でおおらかな表現が特色である。
初句「高麗錦」は高麗から伝わった錦で、「紐」にかかる枕詞である。
二句「紐解き放けて」は紐を解き放っての意で、共寝をすることをいう。
三句「寝るが上に」の「が上に」はそのうえさらにの意である。
四句「あどせろとかも」の「あど」はどうの意の東国方言、「せろ」は「せよ」の東国方言である。
結句「あやに愛しき」の「あやに」は無性に、「愛しき」は「かも」の結びの連体形である。
こまにしき:高麗から伝わった錦。「紐」にかかる枕詞
あど:どうの意の東国方言
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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人言の繁きによりてまを薦の 同じ枕は我はまかじやも
- 次の歌
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ま愛しみ寝れば言に出さ寝なへば 心の緒ろに乗りて愛しも