韓衣裾のうち交へ逢はねども
異しき心を我が思はなくに
- 歌の意味
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韓衣の裾の合わせ目が合わないように逢えないけれども、移り気な心を私は持ってはいないのに。
- 鑑賞
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巻第十四 東歌 3482
詞書は前の歌に続き「相聞」
韓衣の裾の合わせ目が重ならないように逢うことができないでいるが、自分は決して浮ついた心をもっていないと訴える歌である。逢えない時にも変わらぬ思いを、衣の比喩で表している。
相聞の一首である。左注に或本の歌として「韓衣裾のうち交ひ逢はなへば寝なへのからに言痛かりつも」を記す。
作者は未詳である。東歌は東国の人々の間でうたわれた歌とされ、方言をまじえた素朴でおおらかな表現が特色である。
初句「韓衣」の「韓衣」は大陸風の衣で、「裾」にかかる枕詞である。
二句「裾のうち交へ」は裾の合わせ目で、韓衣は裾が重ならない作りであったとされる。初句と二句が序詞となる。
三句「逢はねども」は逢わないけれどもの意で、「ども」は逆接である。
四句「異しき心を」の「異しき」は普通でない、移り気なの意である。
結句「我が思はなくに」の「なくに」は打消の詠嘆で、思ってはいないのにと結ぶ。
からころも:大陸風の衣。「裾」などにかかる枕詞
けし:普通でない、移り気な
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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あり衣のさゑさゑしづみ家の妹に 物言はず来にて思ひ苦しも
- 次の歌
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昼解けば解けなへ紐の我が背なに 相寄るとかも夜解けやすけ