川上の根白高萱あやにあやに
さ寝さ寝てこそ言に出にしか
- 歌の意味
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川のほとりの根の白い背の高い萱のように、むやみやたらに共寝を重ねたからこそ、噂に立ってしまったのだ。
- 鑑賞
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巻第十四 東歌 3497
詞書は前の歌に続き「相聞」
川辺の萱の白い根が人目にさらされるように、むやみに共寝を重ねたからこそ二人の仲が噂になってしまったとうたう歌である。噂になったのも当然だという、照れまじりの開き直りがうかがわれる。
相聞の一首である。「あやにあやに」「さ寝さ寝て」と語を重ねる表現が、民謡らしい弾んだ調べを生んでいる。
作者は未詳である。東歌は東国の人々の間でうたわれた歌とされ、方言をまじえた素朴でおおらかな表現が特色である。
初句「川上の」の「川上」は川のほとりの意である。
二句「根白高萱」は根の白い背の高い萱で、根が白く見えることから「あや(顕)」を導くとされる。初句と二句が序詞となる。
三句「あやにあやに」の「あやに」は無性に、むやみにの意で、二度重ねて強める。六音の字余りである。
四句「さ寝さ寝てこそ」の「さ寝さ寝て」は共寝を重ねての意で、「こそ」は係助詞である。
結句「言に出にしか」の「しか」は「こそ」の結びの已然形で、噂に立ってしまったのだと結ぶ。
ねじろたかがや:根の白い背の高い萱
ことにづ:噂になる
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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橘の古婆の放髪が思ふなむ 心うつくしいで我れは行かな
- 次の歌
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海原の根柔ら小菅あまたあれば 君は忘らす我れ忘るれや