うちひさつ宮能瀬川のかほ花の
恋ひてか寝らむ昨夜も今夜も
- 歌の意味
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宮能瀬川のかお花がしおれるように、あの子は恋しく思いながら寝ているのだろうか。昨夜も今夜も。
- 鑑賞
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巻第十四 東歌 3505
詞書は前の歌に続き「相聞」
宮能瀬川のほとりのかお花が夜にしぼむように、恋人も自分を恋しく思いながら寝ているのだろうかと思いやる歌である。昨夜も今夜もと重ねることで、離れている日々の続く切なさが表されている。
相聞の一首である。かお花は昼咲いて夜しぼむ花とされ、ヒルガオなどにあてる説がある。宮能瀬川は所在未詳の川である。
作者は未詳である。東歌は東国の人々の間でうたわれた歌とされ、方言をまじえた素朴でおおらかな表現が特色である。
初句「うちひさつ」は「宮」にかかる枕詞「うちひさす」の東国方言形とされる。
二句「宮能瀬川の」は所在未詳の川である。
三句「かほ花の」の「かほ花」は昼に咲いて夜にしぼむ花とされ、初句からここまでが序詞となる。
四句「恋ひてか寝らむ」の「か」は疑問の係助詞で、「らむ」と呼応する。四句切れである。
結句「昨夜も今夜も」は昨夜も今夜もの意で、本巻の第三千五百六十三首も同じ結句である。
うちひさつ:「宮」にかかる枕詞「うちひさす」の東国方言形とされる
かほばな:昼咲いて夜しぼむ花とされる
きぞ:昨夜
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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春へ咲く藤の末葉のうら安に さ寝る夜ぞなき子ろをし思へば
- 次の歌
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新室のこどきに至ればはだすすき 穂に出し君が見えぬこのころ