昔より言ひけることの韓国の
からくもここに別れするかも
- 歌の意味
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昔から言い伝えてきたことばどおり、韓国の「から」ではないが、つらくもここで別れることになったことだ。
- 鑑賞
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巻第十五 遣新羅使人歌 3695
詞書「反歌二首」
昔から言われてきたように、韓国の「から」の名のとおり、つらくもここで宅満と別れることになったと嘆いた挽歌である。韓国の「から」の音から「からく」を導き、新羅へ向かう旅の途上での死別のつらさを表している。目的の地の名がそのまま別れのつらさを示すことばとなっているところに、悲しみの深さがある。
作者の六人部鯖麻呂は、左注に「六鯖」と略して記され、六人部連鯖麻呂のこととされる。遣新羅使の一行に加わった人物であるが、伝は詳らかでない。
本歌は、長歌、本巻の第三千六百九十四首に添えられた反歌二首の一つで、壱岐の島で没した雪連宅満を悼む挽歌である。左注に「右三首六鯖作挽歌」とある。
初句「昔より」 昔からの意で、言い伝えの古さを示す。
二句「言ひけることの」 「ける」は過去の助動詞「けり」の連体形で、言い伝えてきたことばのとおりの意である。
三句「韓国の」 「韓国」は朝鮮半島の国々のことで、ここでは一行が目指す新羅を指す。初句からここまでが、「から」の音から四句の「からく」を導く序詞となっている。
四句「からくもここに」 「からく」はつらく、ひどくの意で、つらくもここでの意である。
結句「別れするかも」 「かも」は詠嘆で、別れることだと結ぶ。宅満との死別を指す。
からくに:朝鮮半島の国々、ここでは新羅
- 作者
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六人部鯖麻呂
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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黄葉の散りなむ山に宿りぬる 君を待つらむ人し悲しも
- 次の歌
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新羅へか家にか帰る壱岐の島 行かむたどきも思ひかねつも