- 歌の意味
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天皇の御代が栄えるしるしとして、東国の陸奥の山に黄金の花が咲いた。
- 鑑賞
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巻第十八 4097
詞書は前の歌に続き「陸奥国より金を出せる詔書を賀く歌一首[并せて短歌]」「反歌三首」
天皇の御代が栄えるであろうとして、東国の陸奥の山に黄金の花が咲いたと詠む。陸奥国での黄金の産出を、天皇の御代の繁栄を祝う瑞祥としてたたえた歌で、黄金を「花」にたとえた華やかな表現で知られる。
作者の大伴家持は大伴旅人の子で、天平十八年(746)から越中守として赴任していた。万葉集の編纂に深く関わったとされ、本巻は家持の越中時代の歌日誌の性格をもつ。
黄金が産出したのは陸奥国小田郡で、現在の宮城県遠田郡涌谷町の黄金山神社のあたりとされ、その地にはこの歌の歌碑が建てられている。日本で初めて産出した金として、東大寺大仏の鍍金に用いられた。左注に「天平感宝元年五月十二日に、越中国の守の舘にして大伴宿禰家持作る」とある。
初句「天皇の」「すめろき」は天皇、皇祖の意。聖武天皇の御代をたたえる。
二句「御代栄えむと」「む」は推量の助動詞で、御代が栄えるであろうとしての意。黄金の産出を御代の繁栄のしるしと受け止めている。
三句「東なる」都から見て東の国にある、の意。
四句「陸奥山に」陸奥の国の山で、黄金を産出した小田郡の山を指す。
結句「黄金花咲く」黄金を花にたとえた表現で、終止形で力強く言い切る。前歌が祖先の墓という過去を詠んだのに対し、この歌は御代の繁栄という未来を詠み、反歌三首を祝福で結んでいる。
すめろき:天皇。また皇祖
くがね:黄金。金
みちのく:陸奥。東北地方の国
- 作者
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大伴家持
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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大伴の遠つ神祖の奥城は しるく標立て人の知るべく
- 次の歌
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いにしへを思ほすらしも我ご大君 吉野の宮をあり通ひ見す