- 歌の意味
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天地とともに久しく、万代にわたってお仕え申し上げよう。黒酒と白酒を献じて。
- 鑑賞
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巻第十九 4275
詞書は前の歌に続き「二十五日、新嘗会の肆宴にして詔に応ふる歌六首」
新嘗祭の肆宴での三首目で、天地とともに久しく、万代にわたって黒酒と白酒を献じてお仕え申し上げようと、永遠の奉仕を誓っている。黒酒、白酒は新嘗祭で神に供える酒で、祭儀にちなむ具体的な景物を詠み込んでいる。
左注に「右の一首は、従三位文屋智努真人」とある。前の二首と同じく、天地や万代という言葉で天皇の治世の永遠を寿いでいる。
作者の文屋智努は、天武天皇の孫で長親王の子にあたり、臣籍に降って文室真人の姓を賜った。のちに浄三と改名し、大納言に至っている。
初句「天地と」は、本巻の第四千二百七十三首の初句と同じ句で、六首の唱和の連なりを示している。
二句「久しきまでに」は、天地とともに久しくなるまでにの意である。
三句「万代に」は、前歌の三句と同じ句で、永遠を重ねて強調している。
四句「仕へまつらむ」の「む」は意志で、お仕え申し上げようと誓っている。
結句「黒酒白酒を」の「黒酒」「白酒」は新嘗祭で神に供える酒で、倒置によって奉る品を最後に示して結んでいる。
くろき:黒酒、新嘗祭などで神に供える黒く着色した酒
しろき:白酒、新嘗祭などで神に供える白い酒
- 作者
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文屋智努
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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天にはも五百つ綱延ふ万代に 国知らさむと五百つ綱延ふ
- 次の歌
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島山に照れる橘うずに刺し 仕へまつるは卿大夫たち