- 歌の意味
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袖を垂れてくつろいだ姿で、さあ私の庭へおいでください。うぐいすが枝から枝へと渡って散らす梅の花を見に。
- 鑑賞
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巻第十九 4277
詞書は前の歌に続き「二十五日、新嘗会の肆宴にして詔に応ふる歌六首」
新嘗祭の肆宴での五首目で、袖を垂れたくつろいだ姿で、さあ私の庭へおいでください、うぐいすが枝を伝って散らす梅の花を見にと、来春の花見に宴の人々を誘っている。
冬十一月の宴でありながら、来る春の梅とうぐいすを思い描いて誘う趣向で、宴の興を春へと広げている。左注に「右の一首は、大和国守藤原永手朝臣」とある。
作者の藤原永手は、藤原房前の子で八束の兄にあたる。このころ大和守であり、のちに左大臣に至った。
初句「袖垂れて」は、袖を垂れてゆったりとくつろいだ姿を示している。
二句「いざ我が園に」の「いざ」は誘いかけで、私の庭へと招いている。
三句「鴬の」は、春を告げる鳥を示している。
四句「木伝ひ散らす」の「木伝ふ」は枝から枝へ伝い移る意で、うぐいすが梅の花を散らすさまを描いている。
結句「梅の花見に」は、梅の花を見にの意で、誘いの目的を最後に示して結んでいる。
こづたふ:枝から枝へ伝い移る
- 作者
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藤原永手
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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島山に照れる橘うずに刺し 仕へまつるは卿大夫たち
- 次の歌
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あしひきの山下ひかげかづらける 上にやさらに梅をしのはむ