大宮の内にも外にもめづらしく
降れる大雪な踏みそね惜し
- 歌の意味
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宮殿の内にも外にも、珍しく降り積もった大雪を、踏まないでおくれ。もったいないから。
- 鑑賞
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巻第十九 4285
詞書「十一日、大雪落り積みて尺二寸有り。よりて拙懐を述ぶる歌三首」
天平勝宝五年(753)正月十一日、一尺二寸もの大雪が降り積もったのを見て詠んだ三首の一首目で、宮殿の内にも外にも珍しく降り積もった大雪を、もったいないから踏まないでほしいと詠んでいる。
越中で四尺の雪を経験した家持にとって、都の一尺二寸の雪は珍しく美しいものとして映っている。雪を踏むなと願う発想は、本巻の第四千二百二十八首の三形沙弥の歌「この廻りの雪な踏みそね」とも通い合う。
作者の大伴家持は、大納言大伴旅人の子で、天平勝宝三年(751)に少納言に任じられて越中から平城京に戻り、都の官人として宮廷の宴にも列していた。万葉集の編纂に深く関わったとされる歌人である。
初句「大宮の」は、宮殿を示し、宮中の雪景色を描いている。
二句「内にも外にも」は、宮殿の内にも外にもの意で、一面の雪景色を示している。
三句「めづらしく」は、珍しく、めったにないほどにの意で、都での大雪の珍しさを表している。
四句「降れる大雪」は、降り積もった大雪を示している。
結句「な踏みそね惜し」の「な〜そね」は禁止を柔らげた願いで、踏まないでほしいと述べ、「惜し」と理由を言い切って結んでいる。結句は字余りである。
おほみや:皇居、宮殿
- 作者
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大伴家持
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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新しき年の初めに思ふどち い群れて居れば嬉しくもあるか
- 次の歌
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御園生の竹の林に鴬は しば鳴きにしを雪は降りつつ