高円の宮の裾廻の野づかさに
今咲けるらむをみなへしはも
- 歌の意味
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高円の宮の周辺の野の小高い所に、今ごろ咲いているであろう女郎花よ。
- 鑑賞
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巻第二十 雑歌 4316
詞書なし。左注は前の歌に続き、家持が独り秋の野を憶ひて作る六首の一首である
高円の宮のあたりの野の高みに今ごろ咲いているであろう女郎花よと、見に行けない花を思いやった一首である。左注によれば、家持が独り秋の野を思って作った六首の二首目で、前歌の萩に続いて女郎花を取り上げている。
作者の大伴家持は大伴旅人の子で、この時は兵部少輔であった。
初句「高円の」は前歌の結句と同じ地名を初句に置き、一連をつないでいる。
二句「宮の裾廻の」の「裾廻」は周辺、まわりの意で、離宮のまわりの野を指す。
三句「野づかさに」は野の中の小高い所の意である。
四句「今咲けるらむ」の「らむ」は現在推量で、目に見えない場所で今咲いているであろうと思いやる。
結句「をみなへしはも」の「はも」は詠嘆で、女郎花を慕わしく思う心をこめて結ぶ。本巻の巻頭近くの家持の高円の歌も「をみなへし」を詠んでいる。
すそみ:まわり。周辺
のづかさ:野の中の小高い所
- 作者
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大伴家持
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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宮人の袖付け衣秋萩に にほひよろしき高円の宮
- 次の歌
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秋野には今こそ行かめもののふの 男女の花にほひ見に