秋野には今こそ行かめもののふの
男女の花にほひ見に
- 歌の意味
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秋の野には今こそ行こう。宮仕えの男たち女たちが花のように美しく照り映えるさまを見に。
- 鑑賞
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巻第二十 雑歌 4317
詞書なし。左注は前の歌に続き、家持が独り秋の野を憶ひて作る六首の一首である
秋の野には今こそ行こう、宮仕えの男女が花のように映えるさまを見にと、秋の野遊びへの心の弾みを詠んだ一首である。左注によれば、家持が独り秋の野を思って作った六首の三首目で、花そのものに加え、野に遊ぶ宮人の姿を花になぞらえている。
作者の大伴家持は大伴旅人の子で、この時は兵部少輔であった。
初句「秋野には」は行く先を示し、「は」で取り立てている。
二句「今こそ行かめ」は「こそ」の係り結びで、意志の「む」の已然形「め」で結ぶ。ここで句切れとなる。
三句「もののふの」は朝廷に仕える官人の意で、次の「男女」にかかる。
四句「男女の」は宮仕えの男たち女たちを指し、一連の一首目の「宮人」を言い換えている。
結句「花にほひ見に」は花のように照り映える美しさを見に、の意で、倒置によって行く目的を後から示して結ぶ。
もののふ:朝廷に仕える官人
- 作者
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大伴家持
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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高円の宮の裾廻の野づかさに 今咲けるらむをみなへしはも
- 次の歌
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秋の野に露負へる萩を手折らずて あたら盛りを過ぐしてむとか