国々の防人集ひ船乗りて
別るを見ればいともすべなし
- 歌の意味
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国々の防人が集まって船に乗り、それぞれ別れて行くのを見ると、どうしようもなく悲しい。
- 鑑賞
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巻第二十 防人歌 4381
詞書は前の歌に続き「天平勝宝七歳乙未二月、相替りて筑紫の諸国に遣はさるる防人等が歌」
国々の防人が集まって船に乗り、別れて行くのを見るとどうしようもないと、船出の場の悲しみを詠んだ一首である。下野国から進上された歌の九首目である。自分一人の別れではなく、諸国から集まった防人たちが一斉に別れて行く光景を捉え、その悲しみを共有している。
作者の神麻続部島麻呂は下野国河内郡の上丁と記される防人で、詳しい伝は残らない。
初句「国々の」は諸国のの意で、各地から集まった防人を示す。
二句「防人集ひ」は防人が難波に集まっての意である。
三句「船乗りて」は船に乗り込んでの意で、出航の場面を示す。
四句「別るを見れば」は別れて行くのを見るとの意である。
結句「いともすべなし」はどうしようもないの意で、二首前の「いともすべなみ」と同じ語で嘆いて結ぶ。
すべなし:どうしようもない
- 作者
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神麻続部島麻呂
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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難波津を漕ぎ出て見れば神さぶる 生駒高嶺に雲ぞたなびく
- 次の歌
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ふたほがみ悪しけ人なりあたゆまひ 我がする時に防人にさす