旅とへど真旅になりぬ家の妹が
着せし衣に垢付きにかり
- 歌の意味
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旅とはいっても、本当の長旅になってしまった。家の妻が着せてくれた衣に垢がついてしまった。
- 鑑賞
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巻第二十 防人歌 4388
詞書は前の歌に続き「天平勝宝七歳乙未二月、相替りて筑紫の諸国に遣はさるる防人等が歌」
旅とはいえ本当の長旅になった、家の妻が着せてくれた衣に垢がついたと、旅の長さを衣の汚れで実感した一首である。下総国から進上された歌の五首目である。妻の手で着せられた衣の汚れという具体的な事物を通して、過ぎた日数と妻への思いとを表している。「旅とへど」は「旅といへど」の、「妹」を「も」、「にかり」は「にけり」の訛りである。
作者の占部虫麻呂は下総国の防人で、詳しい伝は残らない。
初句「旅とへど」は旅とはいってもの意である。
二句「真旅になりぬ」は本当の旅になってしまったの意で、ここで句切れとなる。
三句「家の妹が」は家に残した妻がの意である。
四句「着せし衣に」は出立の際に妻が着せてくれた衣にの意である。
結句「垢付きにかり」は垢がついてしまったの意で、旅の長さを実感して結ぶ。
またび:本格的な長い旅
- 作者
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占部虫麻呂
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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千葉の野の児手柏のほほまれど あやに愛しみ置きて誰が来ぬ
- 次の歌
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潮舟の舳越そ白波にはしくも 負ふせたまほか思はへなくに