- 歌の意味
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大君の命令を謹んで受けて、弓と共に寝て過ごすのだろうか、この長い夜を。
- 鑑賞
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巻第二十 防人歌 4394
詞書は前の歌に続き「天平勝宝七歳乙未二月、相替りて筑紫の諸国に遣はさるる防人等が歌」
大君の命令を受けて、弓を抱いて長い夜を寝て過ごすのかと、妻のいない旅寝の寂しさを詠んだ一首である。左注によれば、下総国の防人部領使県犬養浄人が進上した二十二首のうち、拙劣な歌を除いて載せた歌の結びで、下総国の歌群はここで終わる。妻の代わりに弓を傍らに寝るという表現に、兵士としての身の上と孤独とがにじんでいる。「長け」は「長き」の訛りである。
作者の大伴部子羊は下総国相馬郡の防人で、詳しい伝は残らない。
初句「大君の」は防人の歌の冒頭に繰り返される句である。
二句「命畏み」は命令を恐れ謹んでの意で、防人の歌の定型の句である。
三句「弓の共」は弓と共にの意で、妻の代わりに弓を傍らに寝ることを示す。
四句「さ寝かわたらむ」の「か」は疑問の係助詞で、寝て過ごすのだろうかの意である。
結句「長けこの夜を」は倒置で、この長い夜をと後から添えて結ぶ。
さぬ:寝る
みた:〜と共に
- 作者
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大伴部子羊
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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大君の命にされば父母を 斎瓮と置きて参ゐ出来にしを
- 次の歌
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竜田山見つつ越え来し桜花 散りか過ぎなむ我が帰るとに