見わたせば向つ峰の上の花にほひ
照りて立てるは愛しき誰が妻
- 歌の意味
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見渡すと、向かいの峰の上の花のように美しく照り映えて立っているのは、いとしい、いったい誰の妻であろうか。
- 鑑賞
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巻第二十 雑歌 4397
詞書「館の門に在りて江南の美女を見て作る歌一首」
見渡すと向かいの峰の花のように照り映えて立っているのは、いったい誰の妻であろうかと、川向こうの美しい女性に心ひかれた一首である。左注によれば、二月十七日、兵部少輔大伴家持が作った三首の結びである。詞書によれば、宿舎の門に立って入り江の南に見かけた美女を詠んでいる。漢詩の「江南の美女」を思わせる詞書を添え、旅先の風流を楽しむ趣がある。
作者の大伴家持は大伴旅人の子で、この時は兵部少輔であった。
初句「見わたせば」は遠くを見渡すとの意で、広がる景を導く。
二句「向つ峰の上の」は字余りで、向かいの峰の上のの意である。
三句「花にほひ」は花が色美しく照り映えるの意で、美女の姿を花にたとえている。
四句「照りて立てるは」は照り輝くように立っているのはの意である。
結句「愛しき誰が妻」は字余りで、いとしい、誰の妻かと体言で結び、心ひかれる思いをこめている。
むかつを:向かいの峰
はし:いとしい。美しい
- 作者
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大伴家持
- 出典
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万葉集
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堀江より朝潮満ちに寄る木屑 貝にありせばつとにせましを
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