我が家ろに行かも人もが草枕
旅は苦しと告げ遣らまくも
- 歌の意味
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私の家へ行く人がいればよいのに。草を枕の旅は苦しいと、告げてやりたいものだ。
- 鑑賞
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巻第二十 防人歌 4406
詞書は前の歌に続き「天平勝宝七歳乙未二月、相替りて筑紫の諸国に遣はさるる防人等が歌」
家の方へ行く人がいればよいのに、旅は苦しいと告げてやりたいと、故郷へ便りを送るすべのない嘆きを詠んだ一首である。上野国から進上された歌の三首目である。旅の苦しさを家族に訴えたいという率直な心情が述べられている。「家ろ」は「家」に接尾語の付いた形で「いはろ」と記され、「行かも」は「行かむ」の訛りである。
作者の大伴部節麻呂は上野国の防人で、詳しい伝は残らない。
初句「我が家ろに」は私の家への意で、故郷の家を示す。
二句「行かも人もが」の「もが」は願望で、行く人がいればよいのにの意である。ここで句切れとなる。
三句「草枕」は「旅」にかかる枕詞である。
四句「旅は苦しと」は旅は苦しいとの意で、伝えたい言葉である。
結句「告げ遣らまくも」は告げてやりたいものだの意で、「まく」は意志の「む」のク語法である。
くさまくら:「旅」にかかる枕詞
- 作者
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大伴部節麻呂
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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我が妹子が偲ひにせよと付けし紐 糸になるとも我は解かじとよ
- 次の歌
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ひな曇り碓氷の坂を越えしだに 妹が恋しく忘らえぬかも