我が背子が宿なる萩の花咲かむ
秋の夕は我れを偲はせ
- 歌の意味
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あなたの家の萩の花が咲くであろう秋の夕べには、私のことを思い出してください。
- 鑑賞
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巻第二十 雑歌 4444
詞書は前の歌に続き「五月九日、兵部少輔大伴宿禰家持の宅に集ひて宴する歌四首」
あなたの家の萩が咲く秋の夕べには、私を思い出してほしいと、主人家持に別れを告げる心を詠んだ一首である。左注によれば大原今城の作である。宴の場で、やがて来る秋の花の時節に自分を偲んでほしいと述べ、しばらく会えなくなることを惜しむ挨拶としている。
作者の大原今城は大原真人の一族で、家持と親交のあった官人である。
初句「我が背子が」は主人家持への呼びかけで、一首目の初句と同じである。
二句「宿なる萩の」は家持の家の萩のの意で、一首目の「なでしこ」に対し秋の花を挙げている。
三句「花咲かむ」は花が咲くであろうの意で、「む」は推量である。
四句「秋の夕は」は秋の夕べにはの意で、偲ぶ時を示す。
結句「我れを偲はせ」の「せ」は尊敬の助動詞「す」の命令形で、私を思い出してくださいと願って結ぶ。
しのふ:離れているものを思い慕う
- 作者
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大原今城
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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ひさかたの雨は降りしくなでしこが いや初花に恋しき我が背
- 次の歌
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鴬の声は過ぎぬと思へども しみにし心なほ恋ひにけり