我が背子が宿のなでしこ散らめやも
いや初花に咲きは増すとも
- 歌の意味
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あなたの家のなでしこが散ることなどあろうか。いよいよ初花のように咲き増さることはあっても。
- 鑑賞
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巻第二十 雑歌 4450
詞書は前の歌に続き「十八日、左大臣、兵部卿橘奈良麻呂朝臣の宅に宴する歌三首」
あなたの家のなでしこが散ることなどあろうか、いよいよ初花のように咲き増さることはあってもと、主人奈良麻呂の家の繁栄を寿いだ一首である。左注によれば、兵部少輔大伴家持が後から追って作った二首の一首目である。宴の場では披露せず、後日に宴を思って作った歌である。本巻の五月九日の家持邸の宴で大原今城が詠んだ歌と、初二句が同じである。
作者の大伴家持は大伴旅人の子で、この時は兵部少輔であった。
初句「我が背子が」は親しい男性への呼びかけで、主人奈良麻呂を指す。
二句「宿のなでしこ」は奈良麻呂の家のなでしこで、家の繁栄をたとえている。大原今城の歌の二句と同じ句である。
三句「散らめやも」の「めやも」は反語で、散ることがあろうか、ないの意である。ここで句切れとなる。
四句「いや初花に」はいよいよ初花のようにの意で、家持が五月九日の宴で詠んだ歌にも同じ句がある。
結句「咲きは増すとも」は咲き増さることはあってもの意で、倒置によって繁栄を寿いで結ぶ。
はつはな:その年に初めて咲いた花
- 作者
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大伴家持
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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なでしこが花取り持ちてうつらうつら 見まくの欲しき君にもあるかも
- 次の歌
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うるはしみ我が思ふ君はなでしこが 花になそへて見れど飽かぬかも