秋風の吹き扱き敷ける花の庭
清き月夜に見れど飽かぬかも
- 歌の意味
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秋風が吹きしごいて散り敷いた花の庭は、清らかな月夜に見ても、見飽きることがない。
- 鑑賞
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巻第二十 雑歌 4453
詞書は前の歌に続き「八月十三日、内の南の安殿に在して肆宴する歌二首」
秋風が吹きしごいて散り敷いた花の庭は、清らかな月夜に見ても飽きないと、宮中の庭の美しさを讃えた一首である。左注によれば、兵部少輔従五位上大伴家持の作で、奏上されなかったという。前歌の散りつつある花を受け、散り敷いた花の庭を月光のもとに描いて、宴の情景を讃えている。
作者の大伴家持は大伴旅人の子で、この時は兵部少輔であった。
初句「秋風の」は前歌の四句「秋風吹きて」を受けている。
二句「吹き扱き敷ける」は風が花をしごき落として敷きつめたの意である。
三句「花の庭」は花の散り敷いた庭の意で、前歌の「この庭」を受けている。
四句「清き月夜に」は清らかな月夜にの意で、八月十三日の月光の景である。
結句「見れど飽かぬかも」は見ても飽きないことだの意で、讃美の常套の結びである。前々歌の家持の歌の結句と同じ句である。
こく:しごき落とす
つくよ:月夜。月
- 作者
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大伴家持
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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娘子らが玉裳裾引くこの庭に 秋風吹きて花は散りつつ
- 次の歌
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高山の巌に生ふる菅の根の ねもころごろに降り置く白雪