高山の巌に生ふる菅の根の
ねもころごろに降り置く白雪
- 歌の意味
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高い山の岩に生える菅の根のように、ねんごろに、念入りに降り積もる白雪よ。
- 鑑賞
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巻第二十 雑歌 4454
詞書「十一月二十八日、左大臣、兵部卿橘奈良麻呂朝臣の宅に集ひて宴する歌一首」
高い山の岩に生える菅の根のように、念入りに降り積もる白雪よと、宴の折の雪を讃えた一首である。詞書によれば、十一月二十八日、左大臣橘諸兄が子の奈良麻呂の邸に集って開いた宴の歌で、左注によれば左大臣の作である。降り積もる雪のねんごろさに、宴に集った人々の心の厚さを重ねて寿いでいるとも解される。
作者の橘諸兄は敏達天皇の後裔で、もと葛城王といい、この時は左大臣であった。
初句「高山の」は高い山のの意である。
二句「巌に生ふる」は岩に生えるの意である。
三句「菅の根の」は菅の根のの意で、初句から三句までが「ね」の音の繰り返しで「ねもころごろに」を導く序詞である。
四句「ねもころごろに」はねんごろに、念入りにの意で、序詞の「根」から雪の降り積もるさまへと転じている。
結句「降り置く白雪」は体言止めで、降り積もった白雪を讃えて結ぶ。
ねもころ:ねんごろに。念入りに
すが:菅。かやつりぐさ科の草
- 作者
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橘諸兄
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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秋風の吹き扱き敷ける花の庭 清き月夜に見れど飽かぬかも
- 次の歌
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あかねさす昼は田賜びてぬばたまの 夜のいとまに摘める芹これ