堀江より水脈さかのぼる楫の音の
間なくぞ奈良は恋しかりける
- 歌の意味
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堀江から水の流れをさかのぼって行く楫の音が絶え間ないように、絶え間なく奈良の都が恋しいことだ。
- 鑑賞
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巻第二十 雑歌 4461
詞書なし。左注は前の歌に続き、江辺にして作る三首の一首である
堀江から流れをさかのぼる楫の音が絶え間ないように、絶え間なく奈良が恋しいと、難波の地で都を恋うた一首である。左注によれば、堀江のほとりで作った三首の二首目で、前後の配列から大伴家持の作とされる。流れをさかのぼる舟の向かう先に都を思い、楫の音の絶え間なさに望郷の思いを重ねている。
作者の大伴家持は大伴旅人の子で、この時は兵部少輔であった。
初句「堀江より」は堀江からの意で、前歌の初句「堀江漕ぐ」を受けている。
二句「水脈さかのぼる」は水の流れをさかのぼるの意で、都の方へ向かう舟を示す。
三句「楫の音の」は前歌の楫の音を受け、初句から三句までが「間なく」を導く序詞である。
四句「間なくぞ奈良は」の「ぞ」は係助詞で、結びは結句の連体形「ける」となる。
結句「恋しかりける」は恋しいことだの意で、「ぞ」を受けて連体形で結ぶ。
みを:水の流れる筋。水脈
- 作者
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大伴家持
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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堀江漕ぐ伊豆手の舟の楫つくめ 音しば立ちぬ水脈早みかも
- 次の歌
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舟競ふ堀江の川の水際に 来居つつ鳴くは都鳥かも