うちひさす都の人に告げまくは
見し日のごとくありと告げこそ
- 歌の意味
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都の人に伝えてほしいことは、あの方々に会った日のように、私は変わらず元気でいると告げてほしいのだ。
- 鑑賞
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巻第二十 雑歌 4473
詞書は前の歌に続き「八日、讃岐守安宿王等、出雲掾安宿奈杼麻呂の家に集ひて宴する歌二首」
都の人に伝えてほしいのは、会った日のように変わらず元気でいるということだと、上京する奈杼麻呂に都への言付けを託した一首である。左注によれば、出雲守山背王の歌である。また主人の安宿奈杼麻呂が語ったところでは、奈杼麻呂が朝集使に任じられて都に入ろうとする時、その送別の日に各人が歌を作り、思いを述べたという。任国にある国守が、都の人々に無事を知らせたいと願う心を詠んでいる。
作者の山背王は長屋王の子で、母は藤原不比等の娘である。この時は出雲守であった。のちに藤原の姓を賜り、藤原弟貞と名のった。
初句「うちひさす」は「都」にかかる枕詞である。
二句「都の人に」は都にいる人々にの意で、山背王の家族や知人を指す。
三句「告げまくは」は告げることはの意で、「まく」は推量の「む」のク語法である。
四句「見し日のごとく」は会った日のようにの意で、変わらぬ様子を示す。
結句「ありと告げこそ」の「こそ」は願望の終助詞で、元気でいると告げてほしいと願って結ぶ。三句と結句に「告げ」を重ねている。
うちひさす:「都」にかかる枕詞
- 作者
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山背王
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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大君の命畏み於保の浦を そがひに見つつ都へ上る
- 次の歌
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群鳥の朝立ち去にし君が上は さやかに聞きつ思ひしごとく