見むと言はば否と言はめや梅の花
散り過ぐるまで君が来まさぬ
- 歌の意味
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見たいとおっしゃったなら、いやだなどと言うでしょうか。梅の花が散り過ぎるまで、あなたがおいでにならなかったのですよ。
- 鑑賞
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巻第二十 雑歌 4497
詞書は前の歌に続き「二月、式部大輔中臣清麻呂朝臣の宅にして宴する歌十五首」
見たいと言われたら断ったりしようか、梅が散り過ぎるまで来なかったのはあなたの方だと、前歌の今城の恨み言に主人として切り返した一首である。左注によれば主人中臣清麻呂の作である。前歌と同じ「散り過ぐるまで」の句を用いて責めを相手に返し、宴の座を和ませる応酬となっている。
作者の中臣清麻呂は中臣意美麻呂の子で、のちに大中臣の姓を賜り右大臣に至った。この時は式部大輔であった。
初句「見むと言はば」は見たいとおっしゃったならの意で、仮定条件である。
二句「否と言はめや」の「めや」は反語で、いやだと言うだろうか、言わないの意である。ここで句切れとなる。
三句「梅の花」は前歌の「宿の梅」を受けている。
四句「散り過ぐるまで」は前歌の四句と同じ句で、言葉をそのまま返している。
結句「君が来まさぬ」の「ます」は尊敬で、あなたがおいでにならなかったのだと結び、責めを相手に返している。
いな:いいえ。否
- 作者
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中臣清麻呂
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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恨めしく君はもあるか宿の梅の 散り過ぐるまで見しめずありける
- 次の歌
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はしきよし今日の主人は磯松の 常にいまさね今も見るごと