磯の裏に常呼び来住む鴛鴦の
惜しき我が身は君がまにまに
- 歌の意味
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池の磯の入り江にいつも呼び合って来て住むおしどりの名のように、惜しいこの我が身ではあるが、あなたの思いのままに。
- 鑑賞
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巻第二十 雑歌 4505
詞書は前の歌に続き「二月、式部大輔中臣清麻呂朝臣の宅にして宴する歌十五首」
磯の入り江に呼び合って住む鴛鴦の名のように、惜しい我が身であるがあなたの思いのままにと、主人清麻呂への忠誠と親愛を述べた一首である。左注によれば治部少輔大原今城の作である。宴の初めに主人に恨み言を述べた今城が、ここでは身をゆだねるほどの親愛を示し、前半の宴の歌を結んでいる。
作者の大原今城は大原真人の一族で、この時は治部少輔であった。
初句「磯の裏に」は庭の池の磯の入り江にの意で、前々歌の「磯」を受けている。
二句「常呼び来住む」はいつも呼び合って来て住むの意で、鴛鴦の睦まじさを示す。
三句「鴛鴦の」はおしどりのの意で、初句から三句までが同音の繰り返しで「惜しき」を導く序詞である。
四句「惜しき我が身は」は惜しい我が身はの意で、序詞から自らへと転じている。
結句「君がまにまに」はあなたの思いのままにの意で、主人に身をゆだねる心を述べて結ぶ。
をしどり:鴛鴦。雌雄の仲が良いとされる水鳥
まにまに:〜のままに
- 作者
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大原今城
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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うるはしと我が思ふ君はいや日異に 来ませ我が背子絶ゆる日なしに
- 次の歌
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高円の野の上の宮は荒れにけり 立たしし君の御代遠そけば