鴛鴦の住む君がこの山斎今日見れば
馬酔木の花も咲きにけるかも
- 歌の意味
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おしどりの住むあなたのこの庭園の池の島を今日見ると、馬酔木の花もすっかり咲いたことだ。
- 鑑賞
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巻第二十 雑歌 4511
詞書「山斎を属目して作る歌三首」
おしどりの住むあなたの庭園を今日見ると、馬酔木の花も咲いたと、主人の庭の春景を讃えた一首である。詞書によれば、庭園を目にして作った三首の一首目で、前の十五首に続く中臣清麻呂邸の宴の歌とされる。左注によれば大監物御方王の作である。おしどりと馬酔木という池辺の景物を取り合わせ、庭の美しさを讃えている。
作者の三形王は皇族で、この時は大監物であった。原文の左注には御方王と記されている。
初句「鴛鴦の住む」はおしどりの住むの意で、字余りである。前の大原今城の歌の鴛鴦を受けている。
二句「君がこの山斎」の「山斎」は池や築山のある庭園の意で、主人清麻呂の庭を指す。字余りである。
三句「今日見れば」は今日見るとの意である。
四句「馬酔木の花も」は春に白い壺形の花を房状につける常緑低木で、次の二首も馬酔木を詠んでいる。
結句「咲きにけるかも」は咲いたことだの意で、「かも」で詠嘆して結ぶ。
しま:池や築山のある庭園
あしび:馬酔木。春に白い小花を房状につける常緑低木
- 作者
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三形王
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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大君の継ぎて見すらし高円の 野辺見るごとに音のみし泣かゆ
- 次の歌
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池水に影さへ見えて咲きにほふ 馬酔木の花を袖に扱入れな