- 歌の意味
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秋風が枝先を吹きなびかせる萩の花を、一緒に髪に挿して楽しむこともなく、別れてしまうのだろうか。
- 鑑賞
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巻第二十 雑歌 4515
詞書「七月五日、治部少輔大原今城真人の宅にして、因幡守大伴宿禰家持に餞する宴の歌一首」
秋風が枝先をなびかせる萩の花を、一緒に髪に挿すこともなく別れるのかと、任地へ赴く前の別れを惜しんだ一首である。詞書によれば、天平宝字二年七月五日、治部少輔大原今城の邸で、因幡守に任じられた家持を送る宴の歌である。左注によれば家持自身の作である。萩の盛りを共に楽しめぬまま都を離れる寂しさを、親友今城との別れに重ねている。
作者の大伴家持は大伴旅人の子で、この時は因幡守に任じられていた。
初句「秋風の」は七月の初秋の風である。
二句「末吹き靡く」は枝先を吹きなびかせるの意である。
三句「萩の花」は秋を代表する花で、ここで句切れとなる。本巻で家持はしばしば萩を詠んでいる。
四句「ともにかざさず」は一緒に髪に挿すこともなくの意で、萩の盛りを共に楽しめないことを示す。
結句「相か別れむ」の「か」は疑問の係助詞で、連体形「む」で結ぶ。別れてしまうのだろうかと惜しんで結ぶ。
かざす:花や枝を髪に挿して飾る
すゑ:枝などの先端
- 作者
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大伴家持
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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青海原風波靡き行くさ来さ つつむことなく船は速けむ
- 次の歌
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新しき年の初めの初春の 今日降る雪のいやしけ吉事