あな恋し行きてや見まし津の国の
今もありてふ浦の初島
- 歌の意味
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ああ恋しい。行って見てみようか。津の国に今もあるという、浦の初島を。
- 鑑賞
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巻第十一 恋歌三 742
詞書「題しらず」
ああ恋しい、行って見ようか、津の国に今もあるという浦の初島を、と詠んだ歌である。摂津の歌枕である浦の初島に寄せて、恋しい人を訪ねたいという思いを述べている。
作者の戒仙法師は、平安時代中期の僧である。経歴は詳しく伝わらない。
初句「あな恋し」は、ああ恋しい、の意で、「あな」は感動詞である。ここで句切れとなる。
二句「行きてや見まし」は、行って見ようか、の意で、「や」は疑問の係助詞、「まし」はためらいを含む意志を表す。ここで句切れとなる。
三句「津の国の」は、摂津の国の、の意である。
四句「今もありてふ」は、今もあるという、の意で、「てふ」は「といふ」がつづまった形である。
結句「浦の初島」は、摂津の国の歌枕で、「初」の字に初めて恋い慕った人を思わせている。体言止めで、二句と倒置の関係にある。
つのくに:摂津の国
- 作者
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戒仙法師
- 出典
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後撰和歌集
- 前の歌
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思ふてふことをぞねたく古しける 君にのみこそ言ふべかりけれ
- 次の歌
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月かへて君をば見むと言ひしかど 日だに隔てず恋しきものを