いつの間に降り積もるらん
み吉野の山の峡より崩れ落つる雪
- 歌の意味
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いつの間に降り積もったのだろうか。吉野の山の谷間から崩れ落ちてくる雪は。
- 鑑賞
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巻第十七 雑歌三 1236
詞書「法皇吉野の滝御覧じける御供にて」
いつの間に降り積もったのか、吉野の山の谷間から崩れ落ちる雪は、と詠んだ歌である。吉野の滝の白く砕け落ちる水を、谷間から崩れ落ちる雪に見立て、その壮大な景をたたえている。
詞書によれば、宇多法皇が吉野の滝を御覧になった時、お供をして詠んだ歌である。次歌は同じ折の法皇の御製で、二首は並べて置かれている。
作者の源昇は、原文に「源昇朝臣」とあり、河原左大臣源融の子で、大納言に至った。
初句「いつの間に」は、いつの間に、の意である。
二句「降り積もるらん」は、降り積もったのだろうか、の意で、「らん」は現在の推量を表す。ここで句切れとなり、下の句との倒置となっている。
三句「み吉野の」は、大和の国の吉野の、の意で、「み」は美称の接頭語である。
四句「山の峡より」は、山の谷間から、の意で、滝の流れ落ちる所をいう。
結句「崩れ落つる雪」は、崩れ落ちてくる雪、の意で、滝の水を雪に見立て、体言止めとなっている。次歌も滝の落ちる水を「白泡」として詠んでいる。
かひ:山と山の間、谷間
みよしの:大和の国の吉野、歌枕
- 作者
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源昇
- 出典
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後撰和歌集
- 前の歌
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滝つ瀬に誰白玉を乱りけん 拾ふとせしに袖はひちにき
- 次の歌
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宮の滝むべも名に負ひて聞こえけり 落つる白泡の玉と響けば