百年に八十年添へて祈りくる
玉のしるしを君見ざらめや
- 歌の意味
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百年に八十年を添えて、あなたの長寿を祈ってきた。この数珠の玉の霊験を、あなたが見ないことがあろうか、きっと見るだろう。
- 鑑賞
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巻第二十 慶賀歌 1376
詞書「年星行ふとて、女檀越のもとより数珠を借りて侍りければ、加へてつかはしける」
百年に八十年を添えて祈ってきた玉の霊験を、あなたが見ないことがあろうか、と詠んだ歌である。借りた数珠を返すにあたり、その数珠で施主の女の長寿を百八十年と祈ったのだから、必ずその効き目が現れると祝っている。
詞書によれば、作者が年星の修法を行うために、女の施主のもとから数珠を借りたので、返す時に添えて送った歌である。
作者は「ゆいせい法師」とあり、僧であるが、詳しい伝は未詳である。
初句「百年に」は、百年に、の意である。本巻の第千三百七十二首も「百年」の長寿を詠んでいる。
二句「八十年添へて」は、さらに八十年を加えて、の意で、字余りとなっている。
三句「祈りくる」は、祈ってきた、の意である。
四句「玉のしるしを」は、数珠の玉の霊験を、の意で、詞書の数珠を受けている。
結句「君見ざらめや」は、あなたが見ないことがあろうか、の意で、「や」は反語を表す。
としぼし:その年の運勢をつかさどる星、またその星を祭る修法
だんをつ:寺や僧に布施をする信者、檀越
ずず:数珠
しるし:祈りの効き目、霊験
- 作者
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ゆいせい法師
- 出典
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後撰和歌集
- 前の歌
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君がため松の千歳も尽きぬべし これよりまさむ神の世もがな
- 次の歌
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脇息をおさへてまさへ万代に 花の盛りを心静かに