- 歌の意味
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湖に秋の山辺を映しているさまは、幅の広い錦であると見ることだ。
- 鑑賞
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巻第三 秋歌 203
詞書「竹生島に詣で侍りける時、紅葉の影の水に映りて侍りければ」
湖面に紅葉した秋の山辺が映っているさまを、幅の広い錦と見る歌である。琵琶湖の広さを錦の幅の広さに置き換え、湖面いっぱいに映る紅葉を雄大にとらえている。詞書によれば、琵琶湖の竹生島に参詣した折、紅葉の影が水に映っていたのを見て詠んだ歌である。
作者の「法橋観教」は、法橋の僧位にあった平安時代中期の僧である。伝の詳細は明らかでない。
初句「湖に」は、琵琶湖に、の意である。
二句「秋の山辺を」は、紅葉した秋の山のあたりを、の意である。
三句「映しては」は、映しているのは、の意である。本巻の第百九十四首以下の、水に流れ映る紅葉の歌を受けている。
四句「はたばり広き」は、機で織った布の幅が広い、の意で、湖の広さを錦の幅に見立てている。
結句「錦とぞ見る」は、錦と見ることだ、の意で、「ぞ」の係り結びにより連体形の「見る」で結ぶ。本巻の第百九十六首、第百九十七首が山路や川の紅葉を錦や綾に見立てたのに対し、本歌は湖という大きな水面に映る紅葉を錦に見立て、川と湖という尺度の違いで対をなしている。
はたばり:布の幅
ちくぶしま:琵琶湖に浮かぶ島。竹生島
ほつけう:僧位の一つ。法橋上人位の略。法橋
- 作者
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観教
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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川霧の麓をこめて立ちぬれば 空にぞ秋の山は見えける
- 次の歌
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今よりは紅葉のもとに宿りせじ 惜しむに旅の日数経ぬべし