- 歌の意味
- 四方の山々の人が宝とする弓を、神の御前に今日奉る。
- 鑑賞
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巻第十 神楽歌 581
四方の山々の人が宝とする弓を、今日神の御前に奉ると詠む歌である。山人にとって何より大切な弓を神に捧げることで、祭りの厳かさと神への敬いを示している。
本巻は神楽歌の巻で、巻頭から第五百八十六首までは、作者も詞書も記されない、宮中の御神楽で歌われた歌が並ぶ。採物のうち弓を歌うものに通じる歌である。
初句「四方山の」は、四方の山々の、の意である。
二句「人の宝に」は、人が宝として、の意で、山で暮らす人々にとっての弓の大切さをいう。
三句「する弓を」は、する弓を、の意である。
四句「神の御前に」は、神の御前に、の意で、巻頭の第五百七十六首の四句「神の御前に」と同じ句である。
結句「今日奉る」は、今日差し上げる、の意で、「奉る」は「与ふ」の謙譲語である。
よもやま:四方山。四方の山々
たてまつる:奉る。差し上げる
- 出典
- 拾遺和歌集
- 前の歌
- 逢坂を今朝越え来れば山人の 千歳つけとて切れる杖なり
- 次の歌
- 石上布留や男の太刀もがな 組の緒垂でて宮路通はむ