- 歌の意味
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清らかに澄んだ心の底を鏡として、そのままに映るのである。色も姿も。
- 鑑賞
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巻第十九 釈教歌 1250
詞書「涅槃経の如於鏡中見諸色像の心を詠める」
涅槃経の、鏡の中にもろもろの色や形を見るように、という句の心を詠んだ歌である。清く澄む心の底を鏡として、そのまま映る、色も姿も、と詠む。清らかな心は鏡のように、あらゆるものをありのままに映すと、悟りの心のはたらきを鏡にたとえて詠んでいる。
作者の「俊秀法師」は平安時代後期の僧で、伝記の詳細は明らかでない。
本巻の第千二百十八首が心を水にたとえて月を映すと詠んだのに対し、本歌は心を鏡にたとえて色も姿も映すと詠んでいる。
初句「清く澄む」は、清らかに澄んでいる、の意で、心の清らかさを言う。
二句「心の底を」は、心の奥底を、の意である。
三句「鏡にて」は、鏡として、の意で、心を鏡にたとえている。
四句「やがてぞ映る」の「やがて」は、そのまま、の意で、「ぞ」は強意の係助詞、連体形の「映る」で結ぶ。ここで句切れとなる。本巻の第千二百十八首の四句「やがてこの身に」と同じ語である。
結句「色も姿も」は、色も形も、の意で、経文の「諸色像」を受けている。倒置によって四句の主語を示している。
ねはんぎやう:釈迦の入滅を舞台に、すべての者に仏性があることを説く経典
- 作者
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俊秀
- 出典
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千載和歌集
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望月の雲隠れけんいにしへの あはれを今日の空に知るかな
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煙だにしばしたなびけ鳥辺山 立ち別れにし形見とも見ん