春日野は年のうちには雪積みて
春は若菜の生ふるなりけり
- 歌の意味
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春日野は、年のうちには雪が積もって、春になると若菜が生えてくるのだなあ。
- 鑑賞
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春歌 19
詞書「若菜」
若菜摘みの名所である春日野の移り変わりを詠む。年内には雪が積もっていた春日野が、春を迎えると若菜の生える野に変わる、という季節の巡りへの感慨である。
「年のうち」と「春」とを対比させ、雪と若菜とで冬と春の野の姿を描き分けている。前歌の雪に埋もれた若菜を受け、雪の野がやがて若菜の野になるという時の流れへと視点を移している。
初句「春日野は」は、大和国の春日山のふもとに広がる野で、若菜摘みの名所として知られる。
二句「年のうちには」は、年内には、旧年のうちは、の意で、結句に向けて「春は」と対をなす。
三句「雪積みて」は、雪が積もって、の意で、冬の春日野の姿を示す。
四句「春は若菜の」は、春になると若菜が、の意で、二句の「年のうちには」と対比されている。
結句「生ふるなりけり」は、若菜が生えてくるのだなあ、と気づきの「けり」で季節の巡りへの感慨を表して結んでいる。
かすがの:大和国の春日山のふもとの野。若菜摘みの名所
おふ:草木が生える
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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今日はただ思ひも寄らで帰りなん 雪つむ野辺の若菜なりけり
- 次の歌
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春雨のふるのの若菜生ひぬらし 濡れ濡れ摘まんかたみたぬされ