生ひかはる春の若草待ちわびて
原の枯野に雉鳴くなり
- 歌の意味
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枯れ草と生え替わる春の若草を待ちわびて、野原の枯野で雉が鳴いているようだ。
- 鑑賞
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春歌 32
詞書は前の歌に続き「雉を」
雉の歌の二首目である。まだ草の枯れたままの野原で雉が鳴いているのを聞き、枯れ草に代わって生えてくる春の若草を待ちわびて鳴いているのだろう、と推し量っている。
前歌が若菜の萌え出た野の雉を詠んだのに対し、この歌ではまだ若草の生えない枯野の雉を詠み、萌え出た野と枯れたままの野とが対をなしている。
初句「生ひかはる」は、古い草に代わって新しく生え替わる、の意である。
二句「春の若草」は、春に新しく生える草をいう。
三句「待ちわびて」は、待ちくたびれて、の意で、雉の心を推し量っている。
四句「原の枯野に」は、草の枯れたままの野原に、の意で、前歌の萌え出た若菜の野と対照をなしている。
結句「雉鳴くなり」の「なり」は推定を表し、雉の声が聞こえることから、待ちわびて鳴いているようだと結んでいる。
おひかはる:新しく生え替わる
かれの:草木の枯れた野
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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萌え出づる若菜あさると聞こゆなり 雉鳴く野の春の曙
- 次の歌
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春の霞家立ち出でて行きにけん 雉立つ野を焼きてけるかな