- 歌の意味
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作っておいた苔の夜具のような巣で、鶯は身にしみるほどの梅の香に包まれているのだろうか。
- 鑑賞
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春歌 42
詞書は前の歌に続き「梅に鶯鳴きけるを」
前歌に続き、梅の木で鳴く鶯を詠む。鶯が苔で作っておいた巣を夜具に見立て、そこで休む鶯の身には、梅の香がしみるように匂っているのだろうか、と思いやっている。
苔の巣を「衾」と人の寝具になぞらえ、鶯を人のように扱ったところに趣がある。前歌が梅の香と鶯の声とを重ねたのに対し、この歌では梅の香に包まれる鶯の身の上を想像している。
初句「作りおきし」は、作っておいた、の意で、字余りとなっている。
二句「苔の衾に」は、苔で作った夜具に、の意で、鶯の巣を人の寝具に見立てている。
三句「鶯は」は、四句以下の主語となる。
四句「身にしむ梅の」は、身にしみとおるような梅の、の意である。
結句「香や匂ふらん」の「や」は疑問の係助詞で、推量の「らん」と係り結びをなし、梅の香が匂っているのだろうか、と結んでいる。
ふすま:寝るときに体にかける夜具
しむ:しみとおる
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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梅が香にたぐへて聞けば鶯の 声なつかしき春の山里
- 次の歌
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ひとり寝る草の枕の移り香は 垣根の梅の匂ひなりけり