仏には桜の花をたてまつれ
我が後の世を人とぶらはば
- 歌の意味
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仏には桜の花を供えてほしい。私の死後の世を、人が弔ってくれるのであれば。
- 鑑賞
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春歌 78
詞書は前の歌に続き「花の歌あまたよみけるに」
自分が死んだ後、もし誰かが弔ってくれるのなら、仏前には桜の花を供えてほしい、と願う歌である。
前歌の、花の下で死にたいという願いに続き、死後の供養にまで桜を求めている。生前も死後も桜とともにありたいという、花への尽きない思いが、前歌と一対をなして表されている。この歌は『千載和歌集』に入集している。
初句「仏には」は、仏前には、の意で、死後に供養される仏を指す。
二句「桜の花を」は、供える花として桜を指定している。
三句「たてまつれ」は、差し上げよ、供えよ、の意の命令形で、三句切れとなる。
四句「我が後の世を」は、私の死後の世を、の意である。
結句「人とぶらはば」は、人が弔ってくれるならば、の意で、仮定の条件を倒置の形で示して結んでいる。
たてまつる:差し上げる、供える
のちのよ:死後の世、来世
とぶらふ:死者の霊を弔う
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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願はくは花の下にて春死なん その如月の望月のころ
- 次の歌
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何とかや世にありがたき名を得たる 花も桜にまさりしもせじ