思へただ花の散りなん木の下に
何を陰にて我が身住みなん
- 歌の意味
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ただ考えてもみよ。花が散ってしまった後の木の下で、何を陰とし、頼りとして、我が身は住めばよいのだろう。
- 鑑賞
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春歌 119
詞書は前の歌に続き「落花の歌あまたよみけるに」
花のもとに住む自分にとって、花が散ってしまったら、その木の下で何を陰とし、何を頼りにして暮らせばよいのか、と嘆く歌である。
「陰」は、身を寄せる木陰であるとともに、心の支えをも思わせる言葉であり、花を失うことが暮らしの拠り所を失うことでもあることを表している。初句「思へただ」と強く呼びかけて、花を失う寂しさへの共感を求めている。
初句「思へただ」は、ただ考えてもみよ、の意で、命令形で強く呼びかけ、初句切れとなる。
二句「花の散りなん」は、花が散ってしまうであろう、の意である。
三句「木の下に」は、その木の下で、の意である。
四句「何を陰にて」は、何を陰として、の意で、「陰」には身を寄せる木陰と、頼りとするものとの意が込められている。
結句「我が身住みなん」は、我が身は住めばよいのだろう、の意で、四句の疑問を受けて結んでいる。
かげ:物陰、木陰。また頼りとするもの
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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もろともに我をも具して散りね花 憂き世をいとふ心ある身ぞ
- 次の歌
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眺むとて花にもいたく馴れぬれば 散る別れこそ悲しかりけれ