木の下の花に今宵は埋もれて
飽かぬ梢を思ひ明かさん
- 歌の意味
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木の下に散り敷いた花に今夜は埋もれて、いくら見ても飽きることのない梢の花を思いながら夜を明かそう。
- 鑑賞
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春歌 124
詞書は前の歌に続き「落花の歌あまたよみけるに」
木の下に散り敷いた花びらの中に今夜は埋もれて眠り、見飽きることのなかった梢の花を思いながら夜を明かそう、と詠む歌である。
散った花に身を埋めながら、まだ梢に残る花を思うという、花と一体になろうとする心が表れている。「飽かぬ」と「明かさん」と、「あか」の音を重ねて調子を整えている。
初句「木の下の」は、木の下に散り敷いた、の意である。
二句「花に今宵は」は、その花に今夜は、の意である。
三句「埋もれて」は、埋もれて、の意で、散った花の中に身を横たえることをいう。
四句「飽かぬ梢を」は、いくら見ても飽きることのない梢の花を、の意である。
結句「思ひ明かさん」の「ん」は意志を表し、思いながら夜を明かそう、と結んでいる。「明かさ」は四句の「飽か」と音が響き合う。
うづもる:すっかり覆われて隠れる
おもひあかす:思いにふけりながら夜を明かす
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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いかでかは散らであれとも思ふべき しばしと慕ふ嘆き知れ花
- 次の歌
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木の下に旅寝をすれば吉野山 花の衾を着する春風