春深み枝も揺るがで散る花は
風の咎にはあらぬなるべし
- 歌の意味
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春が深まったので、枝も揺れないのに散る花は、風のせいではないのだろう。
- 鑑賞
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春歌 128
詞書は前の歌に続き「落花の歌あまたよみけるに」
春も深まり、風がなく枝も揺れないのに花が散っていく。それは風の罪ではなく、時が来たから散るのだろう、と詠む歌である。
花が散るのを風のせいにしがちな心を見つめ直し、花が散るのは季節の巡りによるものだと受け止めている。「咎」の語は本巻の第八十七首にも見え、そこでは花見の人を集めることが桜の咎とされていたが、ここでは風の咎ではないと言っている。
初句「春深み」は、春が深まったので、の意で、「み」は原因や理由を表す。
二句「枝も揺るがで」は、枝も揺れないで、の意で、風が吹いていないことを示す。
三句「散る花は」は、それでも散る花は、の意である。
四句「風の咎には」は、風の罪では、の意である。
結句「あらぬなるべし」は、ないのだろう、の意で、推量の「べし」で、花の散る理由を季節の深まりに見て結んでいる。
とが:罪、とがめるべき点
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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散る花を惜しむ心やとどまりて また来ん春の種になるべき
- 次の歌
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あながちに庭をさへ掃く嵐かな さこそ心に花を任せめ