初花の開けはじむる梢より
そばへて風の渡るなりけり
- 歌の意味
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初花が開きはじめた梢から、風がたわむれるようにまつわりながら吹き渡っていくのであった。
- 鑑賞
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春歌 148
詞書は前の歌に続き「花歌十五首よみけるに」
その年初めての花が開きはじめた梢のあたりを、風がたわむれるようにまつわりつきながら吹き渡っていく、と詠む歌である。
咲きはじめの花にじゃれつく風の姿を擬人的に描き、やがて花を散らすことになる風への警戒の思いもほのかに感じさせる。一連の中で、花を待つ心から咲きはじめの花へと場面が進んでいる。
初句「初花の」は、その年初めて咲く花の、の意である。
二句「開けはじむる」は、開きはじめる、の意である。
三句「梢より」は、梢のあたりを、の意である。
四句「そばへて風の」の「そばふ」は、ふざけてまつわる、たわむれる、の意で、風を擬人化している。
結句「渡るなりけり」は、吹き渡っていくのであった、と気づきの「けり」で結んでいる。
はつはな:その年初めて咲く花
そばふ:ふざけてまつわる、たわむれる
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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花と聞くは誰もさこそはうれしけれ 思ひしづめぬ我が心かな
- 次の歌
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おぼつかな花は心の春にのみ いづれの年かうかれ初めけん