山おろしに乱れて花の散りけるを
岩離れたる滝と見たれば
- 歌の意味
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山おろしの風に乱れて花が散っていたのを、岩から離れて落ちる滝と見たのであった。
- 鑑賞
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春歌 156
詞書は前の歌に続き「花歌十五首よみけるに」
山から吹きおろす風に乱れて花びらが散っていくさまを、岩から離れて流れ落ちる滝と見た、と詠む歌である。
白い花びらが風に乗って一筋に流れ落ちる様子を、岩を離れて落ちる滝に見立てている。結句を「見たれば」と言いさして、見立ての驚きを余情として残している。初句「山おろしに」は本巻の第百十二首の初句と同じ語で、そこでは散り敷く花が雪に見立てられていた。
初句「山おろしに」は、山から吹きおろす風に、の意で、字余りとなっている。
二句「乱れて花の」は、乱れて花が、の意である。
三句「散りけるを」は、散っていたのを、の意である。
四句「岩離れたる」は、岩から離れて落ちる、の意で、滝の様子を描いている。
結句「滝と見たれば」は、滝と見たので、の意で、言いさしの形で結び、見立ての驚きを余情として残している。
やまおろし:山から吹き下ろす風
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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峰に散る花は谷なる木にぞ咲く いたくいとはじ春の山風
- 次の歌
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花も散り人も都へ帰りなば 山さびしくやならんとすらん