花も散り人も都へ帰りなば
山さびしくやならんとすらん
- 歌の意味
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花も散り、花見の人々も都へ帰ってしまったなら、山はさびしくなろうとしているのだろうか。
- 鑑賞
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春歌 157
詞書は前の歌に続き「花歌十五首よみけるに」
花も散り、花見に訪れていた人々もみな都へ帰ってしまったなら、山はさびしくなってしまうのだろうか、と思いやる歌で、花の歌十五首の結びとなる。
初句「花も散り」は本巻の第八十八首と同じで、そこでは花が散り人も来なくなれば山あいはのどかになるだろうと静けさを喜んでいたが、ここでは同じ状況をさびしさとしてとらえている。同じ山住みの心の、のどかさと寂しさという二つの面が、対をなして描かれている。
初句「花も散り」は、花も散ってしまい、の意で、本巻の第八十八首と同じ初句である。
二句「人も都へ」は、花見の人々も都へ、の意である。
三句「帰りなば」は、帰ってしまったならば、の意で、仮定の条件を表す。
四句「山さびしくや」の「や」は疑問の係助詞で、結句の「らん」と係り結びをなす。
結句「ならんとすらん」は、なろうとしているのだろうか、の意で、推量の「らん」で結んでいる。本巻の第八十八首の「のどかなるべし」と対照をなす。
みやこ:都、京
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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山おろしに乱れて花の散りけるを 岩離れたる滝と見たれば
- 次の歌
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青葉さへ見れば心のとまるかな 散りにし花の名残思へば