青葉さへ見れば心のとまるかな
散りにし花の名残思へば
- 歌の意味
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青葉までも、見ると心が引きとめられることだ。散ってしまった花の名残を思うと。
- 鑑賞
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春歌 158
詞書「散りて後花を思ふと云ふ事を」
花が散った後に花を思うという題の歌である。花が散った後の青葉でさえ、見ると心が引きとめられる。それは、この青葉が散ってしまった花の名残であると思うからだ、と詠む。
花そのものが失われた後も、花の咲いていた枝の青葉に花の面影を見いだし、名残を惜しむ心が表れている。桜の歌の長い連なりが、ここで青葉へと移り、春の終わりへと向かっていく。
初句「青葉さへ」の「さへ」は、~までも、の意で、花ばかりか青葉までも、と添加を表す。
二句「見れば心の」は、見ると心が、の意である。
三句「とまるかな」は、引きとめられることよ、と詠嘆の「かな」で三句切れとなる。
四句「散りにし花の」は、散ってしまった花の、の意である。
結句「名残思へば」は、名残を思うと、の意で、心が引きとめられる理由を倒置の形で示して結んでいる。
あをば:若葉の茂った青々とした葉
なごり:物事が過ぎ去った後に残る気配や面影
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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花も散り人も都へ帰りなば 山さびしくやならんとすらん
- 次の歌
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跡絶えて浅茅茂れる庭の面に 誰分け入りて菫摘みてん