夏の夜は篠の小竹の節近み
そよやほどなく明くるなりけり
- 歌の意味
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夏の夜は、篠竹の節と節の間が短いように、そうよ、ほどもなくすぐに明けてしまうのだなあ。
- 鑑賞
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夏歌 240
詞書「題しらず」
夏の夜の短さを、篠竹の節と節の間が短いことになぞらえて詠んだ歌である。篠竹は節の間が詰まっていることから、その短さを夏の夜の短さに重ね、竹の葉がそよぐ音に「そうよ」という相づちを響かせて、本当にあっという間に明けてしまう、と嘆じている。
前歌が照射の狩りを通して夏の短夜を詠んだのに続き、この歌でも夏の夜の短さを篠竹の節の短さで表しており、短夜を別の物にたとえる歌が並んでいる。
初句「夏の夜は」は、夏の夜というものは、と取り立てている。
二句「篠の小竹の」は、細い篠竹をいい、三句の「節近み」を導いて、夜の短さのたとえとなっている。
三句「節近み」は、形容詞の語幹に「み」が付いた形で、節と節の間が近いので、の意である。
四句「そよやほどなく」の「そよ」は掛詞で、竹の葉がそよぐ音と、そうよ、とうなずく感動の言葉とを掛けている。「ほどなく」は間もなく、の意である。
結句「明くるなりけり」の「なりけり」は、そうであったのだと気づいた詠嘆を表して結ぶ。
しの:細く群がって生える竹、篠竹
ふし:竹の節
そよ:竹の葉がそよぐ音と、そうよ、とうなずく言葉とを掛ける
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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照射する火串の松も替へなくに 鹿目合はせで明かす夏の夜
- 次の歌
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夏の夜の月見ることやなかるらん 蚊遣火立つる賤の伏屋は