- 歌の意味
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山里の家の裏手の岡にある高い木で、落ち着きなく騒がしげに鳴く秋の蝉の声であるよ。
- 鑑賞
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秋歌 295
詞書「山里に人々まかりて秋の歌詠みけるに」
詞書から、人々が山里に出かけて秋の歌を詠んだ折の一首であることがわかる。山里の家の裏手の岡にある高い木で、秋の蝉が落ち着きなく騒がしげに鳴いている、と詠む。山里の静けさの中に響く秋蝉の声を捉えている。
前の歌々が秋の夕暮れや夜の寂しさを心の内から詠んだのに対し、この歌は耳に聞こえる秋蝉の声を写し、山里の具体的な景へと目を移している。
初句「山里の」は、山中の人里の、の意で、詞書の「山里」に当たる。
二句「外面の岡の」の「外面」は、家の裏手、後ろの方をいい、家の裏手にある岡の、の意である。
三句「高き木に」は、岡の上の高い木に、の意で、蝉の鳴く場所を示している。
四句「そぞろがましき」は、落ち着きがなく騒がしい、の意で、秋の蝉の鳴き声のせわしなさをいう。
結句「秋蝉の声」は体言止めで、秋に鳴く蝉の声を示して結ぶ。
そとも:家の後ろ側、裏手
そぞろがまし:落ち着きがなく騒がしい
あきせみ:秋に鳴く蝉
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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おほかたの露には何のなるならん 袂に置くは涙なりけり
- 次の歌
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玉に貫く露はこぼれて武蔵野の 草の葉結ぶ秋の初風