秋の夜の月を雪かとまがふれば
露も霰の心地こそすれ
- 歌の意味
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秋の夜の月の光を雪かと見まがうので、草葉の露までも霰のような心地がすることだ。
- 鑑賞
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秋歌 317
詞書は前の歌に続き「月」
前歌に続いて「月」の題で詠まれた歌である。秋の夜の月の光があまりに白く冴えているので雪かと見まがうと、草葉に置いた露までもが霰のように思われる、と詠む。月光を雪に見立てることから連想を広げ、露を霰に見立てている。
前歌が露を玉に見立てたのに対し、この歌では同じ露が霰に見立てられ、月の光によって秋の夜が冬の景色に変わったかのように描かれている。
初句「秋の夜の」は、二句の「月」にかかる。
二句「月を雪かと」は、月の光を雪ではないかと、の意で、月光を雪に見立てる和歌の常套を踏まえている。
三句「まがふれば」の「まがふ」は、見分けがつかなくなる、見まちがえる、の意で、已然形に「ば」が付いた確定条件である。
四句「露も霰の」の「も」は、月の光だけでなく露までも、の意で、露を霰に見立てている。
結句「心地こそすれ」は、係助詞「こそ」を受けて已然形「すれ」で結ぶ係り結びで、そう感じられることを強めている。
まがふ:入り交じって見分けがつかなくなる
あられ:空から降る小さな氷の粒
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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浅茅原葉末の露の玉ごとに 光つらぬく秋の夜の月
- 次の歌
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月ならでさし入る影のなきままに 暮るるうれしき秋の山里