- 歌の意味
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雲を吹き払う嵐によって月が磨き上げられて、いっそうの光を得て澄みわたる秋の空であることよ。
- 鑑賞
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秋歌 374
詞書は前の歌に続き「月歌あまた詠みけるに」
月の歌の一連の三十八首目である。雲を吹き払う激しい風によって、月がまるで磨き上げられたように輝きを増し、光を得て澄みわたる秋の空である、と詠む。嵐を月を磨くものと見立て、雲の晴れた後の月の輝きを讃えている。
前歌までの、月から離れない雲を嘆く歌を受け、ここでは嵐がその雲を吹き払い、月が磨かれたように輝く姿を詠んでいる。本巻の第三百六十二首の、雲を晴らす嵐と月とを取り合わせた歌とも通じる。
初句「雲払ふ」は、雲を吹き払う、の意で、二句の「嵐」にかかる。
二句「嵐に月の」は、激しい風によって月が、の意である。
三句「磨かれて」は、磨き上げられて、の意で、月の輝きが増すさまを、鏡や玉を磨くことにたとえている。
四句「光得て澄む」は、光を得て澄みわたる、の意である。
結句「秋の空かな」の「かな」は詠嘆の終助詞で、澄みわたる秋の空への感動を表して結ぶ。
あらし:山などから激しく吹き下ろす風
みがく:こすってつやを出す、輝かせる
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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厭へどもさすがに雲のうち散りて 月のあたりを離れざりけり
- 次の歌
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くまもなき月の光を眺むれば まづ姨捨の山ぞ恋しき